大応寺からのお話

2014年10月の教え

得難くして、移り易きは、それ人身なり
(えがたくして、うつりやすきは、それ人身なり)

伝教大師最澄のことば

「移り易き」とは、無常の理が強く響き、形ある物は必ず壊れるのが、自然の道理です。

人間としては死そのものよりもむしろ、存在を死へ引き寄せる時の経過、すなわち

「無常」の方が、もっともっと切実に感じられなければならない、ということでは

ないでしょうか。はっきりした無常の自覚をもち生きることも大事です。

2014年9月の教え

「学道の人は、先ず須らく貧なるべし」
仏法を学ぼうとする人は、物質的に貧しくなければならない。
なぜ豊かではいけないのかといえば、財があれば失いたくない
という欲が出るし、ほかのことに心を奪われやすいからだという。

2014年8月の教え

「明眼の人(悟った人)が井戸に落ちる」
禅の道は、言葉で説明するようなものではない。
人間が存在しているのは絶対の真理である。
これ以外に禅の道などあり得ない。

2014年7月の教え

「切に生きる」

ただ一生懸命になって精進する人と、怠けてやる人との間には当然早い遅いの差が生じてしまう。
精進するか怠けるかは志が切実かどうかの違いによる。
志が切実でないのは、無常を思わないからである。
人は刻々と死にむかう。であならば生きている時間を大切にして、自分を磨いていかなければならない。
切に生きるとは、この一瞬を大切にひたむきに生きることである。

2014年6月の教え

曹洞宗開祖道元禅師は「おほよそ信現成のところは、仏祖現成のところなり」
仏教のおける「信」は「心澄浄」すなわち、山奥の清らかな水が
澄みきっていて底まで見えるように、心が清浄で汚れないことを
意味します。
禅門では、信は仏道入門の要心であり、また究極的な悟りの
境地ともいわれます。

2014年5月の教え

愛語は愛心よりおこる。愛心は慈心を種子とせり

大意
愛語は心から相手を深く思うところから生まれる。
即ち人でも鳥でも雲でもすべて自分そのものと思う心が大本である。
愛のある言葉は人生を根底から変える。

2014年4月の教え

梅花和雪香(ばいかゆきにわしてかんばし)

大意
霜に打たれ雪に埋もれ寒気に耐えて咲く花梅花。
人生の苦労を経験し、耐えしのぐ事により立派な人物は出来上がる。

2014年3月の教え

囲碁、将棋名人位のことば :一意専心

「真剣に、本気で打ち込んできた時間が長く、思いが強い人ほど結果を得ることができます」

囲碁ではある程度客観的に対局を振り返って、きちんと気持ちの整理をつけ、覚えておくことと忘れることを整理して次の対局に臨むこが理想なそうです。

これは仕事でも通じることであります。

何事も頭を整理して望むことが必要です。

2014年2月の教え

頭の中に空間を作れば、余裕や自由な発想が生まれる

人から何かを学ぶ時は、全部を吸収するのではなく、自分が運営できる

範囲の知識を拝借して、それ以上のことはやらなければいい。

自分のできる範囲をどんどん広げていけばよい。

ただ知識を積み込んでも、結局は使いこなせない知識が山積みになって、心に余裕がなくなってしまうのであります。

2014年1月の教え

一つをじっくり

「今年はこれと、あれに挑戦したい」。
いろいろな抱負がふつふつと心に浮かんできます。

しかし一のことができないで、他のことがきますでしょうか。

そんな時に、思う言葉「一行三昧」です。

一つのことにただ邁進する。全身全霊をあげて打ち込み、自分を見失わないよう持続させていくことです。

やりたいことはたくさんあるけれど、今年はじっくり

丁寧に行っていきたいものです。

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